コロナというのは、私達世代にとって、憎まれる存在であった。大学2年生から3年生にかけて、コロナで大学がオンライン授業になり、やっと対面授業が再会したのは、大学4年生になってからだ。
本当は、コロナ禍前に決まっていた、大学からのベトナム研修にも行こうと思っていて、10年のパスポートも取得したのに、研修が無くなってしまった。私が、すぐコロナなんておさまるだろうと簡単に考えていたから、大学の国際交流課に交換留学したいとの相談をしていた。
国際交流課の方は、フランスへの交換留学はどうだと勧めてきた。まあ、フランスの文化も好きだったし、授業が英語なら、ぜひ参加したいと考えていたので、行こうと決めかけていた矢先、それも無くなってしまった。無念である。これが、2020年、大学2年生の出来事である。
私は、まだ留学を諦めていなくて、ちょうどその時通っていたECCの留学エージェントに語学留学の相談をした。留学エージェントは、イギリスの語学学校はどうだと勧めてきて、パンフレットをもらった。私は、自分の貯金で、夏休みの間に短期留学しようと考えていた。そこで目についたのは、イギリスの南東部の街の語学学校だった。名前は思い出せないんだけど。その街で、ホームステイしようと決めかけてた矢先、またしても渡航できませんと言われてしまった。
もう留学なんて無理なんだと思って、2021年の3月、オーストラリアのモナッシュ大学が主催するオンライン留学に参加することにした。オンライン留学は、通っていた大学がお金を出してくれているおかげで、約10万円する授業料が2万円しか出さなくて良かった。基準のTOEIC600点以上取っていたことが、功を奏した。
オンライン留学は、3週間続き、朝から夕方までみっちりとあるから、ひとりぼっちの部屋でたまに自分の部屋の壁をみて(私何をしているんだろう)とか病んでいた。でも、良いことも沢山あった。オンライン留学と言えども、モナッシュ大学の日本語クラブでオーストラリアの学生に日本語を教える機会があったり、メルボルン総領事館の副総領事にお話を聞く機会もあったりと、沢山の人々に触れ合う機会があった。今でもインスタグラムで繋がっている人も多くいる。オーストラリアの学生は、学びに貪欲で、2回も大学に通っている人がいた。純粋に自分の学びたいことを学ぼうという姿勢が、素晴らしかった。この経験から、もっと自由に生きて良いんだとか、自分のやりたいことに貪欲に生きても良いんだとか、ポジティブに考えるようになった。
自分がポジティブに考えられるようになったから、TEDxだったり、大学院留学だったり、新しいことに挑戦してみようという発想が出てきたのかもしれない。
2020年は、コロナ禍で留学行けないんだと落ち込み、2021年は、オンライン留学で飛躍した年だった。
どこで、自分のチャンスが落ちているか分からないものである。